犬が車酔いする原因は?症状や対策、対応

犬のしつけ

愛犬とドライブしたいと思う飼い主さんは多いと思います。ペット同伴可の飲食施設や宿泊施設も増え、愛犬を車に乗せる機会は多くなると思います。しかし、車での移動中に愛犬が車酔いしてしまわないかと躊躇される方がいるかと思います。少しでも車酔いが軽減するような対策をまとめました。

犬が車酔いする原因

車の揺れ、・外の景色など視覚的な影響
人間と同様に犬の耳の鼓膜の奥には内耳と言われる場所があり、その中には位置情報や平衡感覚をつかさどる三半規管と前庭があります。これらの機能は体の位置や傾き具合、揺れの度合いを感じて、視覚情報を脳に送ります。そして姿勢や体勢を維持しています。人間と同様に三半規管や前庭で得た情報と、視覚で感知した情報とのずれが生じると、胃腸をコントロールしている自律神経や平衡感覚が乱れて嘔吐などの症状が引き起こされます。
また、肉食動物の犬は獲物を追いかけるために目は前方に向いています。そのため横に速く流れていく景色には慣れておらず、酔いやすいと考えられています。
車内のにおい
犬は人間より鼻が敏感です。人間の100万倍以上あると言われいます。そのため、閉鎖空間に様々なにおい(排気ガス、エアコン、芳香剤、ホコリ、香水、デオドラント剤、食べ物など)が混在する車の中ではより敏感になります。人間では感じない程度のにおいでも犬にとって刺激臭となって車酔いを引き起こす可能性があります。
エンジン音などの音
においと同様に振動を伴うエンジン音は犬に不安を与えます。事実かどうかわかりませんが、高級車ほど犬の車酔いが少ないという話も聞きました。犬を車に乗せているときには、急ハンドル、急ブレーキ、急発進はひかえたほうがいいでしょう。
過去の経験
幼い子供と同じように、過去に車酔いで嘔吐してしまった経験がトラウマとなっている場合があります。車内のにおいの環境でその時の記憶を思い出してしあい、車酔いをしてしまうケースもあります。

車酔いの症状

初期症状は
・落ち着きがない、そわそわする。
・犬がうなったり、吠える。
といった行動が現れることもあります。
それと前後して、
・あくび
・よだれ
・震え
といった症状が現れ始めたら、間違いなく車酔いのサインです。症状がかなりすすんでいて、いつ嘔吐してもおかしくはない状況です。犬によっては車に乗って5分ほどでよだれがでてくることもありますので、最初は目を離さず観察していてください。

車酔いの対策

(数日前)車と運転にならす
人間と同じで車にはなれます。逆に一度車酔いをしていまうとその経験を思い出して車酔いをしていまうこともあります。最初は短時間で車にのせて公園などに連れて行って、ドライブは楽しいものという記憶を覚えさせることもよいでしょう。
(本番直前)食事の直後や空腹時は避ける
おなか一杯の食事のあとや、空腹の状態では自律神経が過敏になってしまい、かえって車酔いしやすくなるといわれています。食事をしてから2~4時間程度は感覚をあけたほうがよいでしょう。また感覚を開けすぎると空腹になり帰って車酔いする可能性もあります。
(本番直前)酔い止めを使う。
血圧低下などを考えると獣医師さんに処方していただくが一番無難ですが、手ごろな市販品もあります。まずはこれを試してもよいかと思います。ちなみに私はカーロップを使用しています。おでかけの30分ほど前に10~20滴ほどをなめさせるだけです。
 

 
 
(参考)
とあるトイプードルのブリーダーさんから、子犬が長時間車にのるときには人間の子供用の酔い止めを1/4~1/2程度を与えているとお聞きしました。全く問題はなかったとのことです。ただ、副作用の心配もありますので、人間用の薬を犬に投与する際には慎重に対応していただいたほうがよいかと思います。
クレート(キャリーバッグ)に入れる
車の中でフリーで放しても酔わない犬もいますが、フリーでは車の揺れを強く感じてしまい、かえって酔いやすくなることもあります。体の揺れを減少させるためにクレートやキャリーバックにいれることをおすすめします。前にも書きましたが、早い景色の流れによって車酔いを誘発することもあります。視野を遮るためにもクレートなどにいれて、頭を進行方向にむけて、安定な足元に置くか、シートベルトでしっかりと固定することをおすすめします。布などをかけてあげるのも効果があります。また日頃からクレートに慣れておくことも必要ですね。
 

 

 
 
定期的に休憩をとる
とにもかくにも、こまめに休憩をとることが大切です。30分がひとつの目安として、できれば車をとめて外に出してあげるのが理想的です。トイレや水分補給などもこのときに行うとよいでしょう。また最近のサービスエリアではドックランが併設されているところも多くなってきましたので、そういった施設を利用することもよいです。
また、車酔いの初期症状がでたらすぐに休憩をとりましょう。
移動する時間を工夫する
犬にもよりますが、夜のドライブでは視野が限られているせいか車酔いをしなかったということもあるそうです。また、昼寝をしている間に移動したら全く酔わなかったという経験もあります。

もし車酔いをしてしまったら

できるだけ早く車をとめて休憩してください。空気の入れ替えをして、可能ならば車から降りて、外を少し散歩させてあげると気分転換になります。車内で嘔吐してしまった場合は、トイレシートやビニール袋をあらかじめ用意しておいて、慌てたり騒いだりせず素早く汚物を片付けてください。犬を乗せるスペースにはあらかじめペットシートを数枚重ねてしいておいても良いでしょう。

場合によっては獣医師に相談を

対策をしても毎回車酔いして吐いてしまうという場合や車酔いした後も体調不良が続く場合には獣医師に相談したほうがよいです。持病があったり、子犬や老犬などは体への負担も大きいので注意してください。

まとめ

人間と同様に犬も酔いやすい犬とそうではない犬といます。また子犬のことは酔っても大人になると酔わなくなる犬や、徐々に慣れてくるケースもあります。私が以前に飼っていたシェットランドは5分くらいで速攻で酔ってしてしまうのですが、車に乗ると楽しいことが待っているということがわかっているので、車には飛び乗ってきました。今、飼っているトイプードルは徐々にトレーニングをしてなんとかドライブ好きになってもらいたいです。ぜひみなさんも愛犬とのドライブを楽しんでください。

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